床屋さん

昨日今年最期の床屋さんに行って来ました。

その床屋さんは、私が20代の頃ここへ転勤してまもなく開店したのですが、店の作りやごくごく普通の佇まいに惹かれて通い始めました。マスターの年齢も自分と1歳違いで話も合い、1年、2年とお世話になることに。

開店当初は理容師経験も当然短いマスターだったため、私のようにヒゲが濃いくせに肌が弱いタイプには苦戦していたようで、血が出ることもしばしば。それでも髪を切ってもらう一連の流れが心地よく、リラックスできる場所でした。

そして、年を重ねるごとにマスターの腕前やさばき方は、ゆっくりではありましたが上達していき、開店当時はまだ小さかったマスターの子供さんも、今では大学へ行く歳にまで成長し、お互いに歳とりましたねぇ、などと会話をしたり。

人それぞれ行きつけの床屋さんはあるかと思います。私はずっと通っていたこの床屋さんのリラックスできる雰囲気、マスターの人柄もあると思いますが、本当に気に入っていました。

残念ながら、私の職場環境が変わるため今までのようにその床屋さんに足を運ぶことが困難になってしまうので、事実上昨日髪を切ってもらったのが最期になりそうです。

別れ際、マスターに「20年間ありがとうございました」、とお礼を言い店を後にしたのですが、なんか悲しくて寂しい気分。悲しんでいてもしゃあないので、これも人生別れがあるから出会いもある、な~んてことを頭に思い浮かべながら帰路につきました。

本当にお世話になりました。

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